ペディキュアは足の爪に塗料で装飾を施す化粧の一種。
手の爪に対するネイルカラーを「マニキュア」と呼ぶのに対して、足の爪に対するネイルカラーのことを「ペディキュア」と呼びます。
ペディキュアは正しく使えば爪の健康を保つのに役立ちますが、一歩間違うと爪水虫の原因になってしまうので注意が必要です。
ペディキュアを楽しみながらも美しい爪を保つためのコツを紹介します。
ペディキュアが爪水虫の原因になる理由
まずは爪水虫の症状について簡単に説明します。
水虫というは、足の裏や足の指と指の間の皮がめくれたりして痒くなる感染症の一種。
白癬菌というカビが、足の裏の皮膚で繁殖することで発症します。
この白癬菌は皮膚の角質層をエサにして繁殖してしまうのですが、長年放置しておくと皮膚どころか爪の中にまで侵入してしまいます。
これが爪水虫(爪白癬)です。
爪水虫は足の裏の水虫と違って痒みはないのですが、爪が変色したり変形したり、見た目がとても汚くなります。
爪の一部分が変色して濁ったり
分厚くなったり…
爪の表面が白くガサツいたり…
爪水虫の症状がさらに悪化すると、爪が変形してしまい歩行困難になることもあります。
爪水虫の感染ルートからもわかるように、今まで水虫になっていなかった人がいきなり爪水虫を他人から移されることはありません。
まず足の裏が水虫になってしまい、それを放置しておくことで爪水虫になってしまいます。
水虫=すぐに他人に感染する!
そんな風なイメージがありますが、基本的に白癬菌の感染力はとても弱いです。
たとえ皮膚に白癬菌が付着したとしても、軽く拭いただけで簡単に落ちてしまいます。
1日に1度、石鹸でよく洗えば、ほぼ感染を防ぐことが可能です、
ただでさえ感染力の弱い白癬菌が、足の皮膚から爪まで移動するには、かなり長時間爪と白癬菌が触れ合っている必要があります。
足の裏が水虫になったとして、その水虫の影響で爪水虫になるのは早くても数年後、10年以上かかる場合もあります。
もし足の爪にペディキュアを塗っていたとしたら、爪に白癬菌が触れるのを防ぐことが出来るかもしれません。
ですが実際のところ、爪水虫の発症でもっとも確率が高いのが「爪の左右の側面と皮膚との境目から爪水虫になっていくパターン」。
そのため、爪の広い範囲をカバーするペディキュアでも、爪に白癬菌の潜入を防ぐのはかなり難しいでしょう。
また、白癬菌は高温多湿の環境で活発になります。
高温多湿の夏に水虫が悪化し、寒くて乾燥した冬に症状がでなくなるのもこのためです。
ペディキュアを塗っていると、ペディキュアと爪の間は湿度が高くなり、白癬菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
もし白癬菌が入り込んだとしたら、拭いたり洗ったりしても白癬菌がとれることはないでしょう。
毎日ペディキュアを洗い落として清潔にしているのならほとんど問題はありませんが、重ね塗りしたり、何日もそのままにしておくと、爪水虫のリスクが上がってしまうかもしれません。
爪水虫の治療中にペディキュアはできるの?
ペディキュアは爪を保護することができるものの、白癬菌繁殖のリスクを上げてしまう。
だとしたら、もしすでに爪水虫になってしまった場合、ペディキュアはできるのでしょうか?
ひと口に爪水虫といっても、その症状によって爪の形状はさまざまに変化します。
表面が少しだけ白濁したり、黄ばんだりするだけの爪水虫もあれば、症状が進行してしまい爪が厚くなったり、変形したりする爪水虫もあります。
爪の表面が変色するくらいであれば、ペディキュアも可能ですが、重症の場合はペディキュアをするのは難しいでしょう。
ともあれ、たとえ症状が軽くてもペディキュアをするのはオススメしません。
先ほども申し上げましたが、ペディキュアを塗ると湿気が溜まり、爪の表面が白癬菌にとって活動しやすい環境になってしまうからです。
同様の理由で、爪水虫の治療中もペディキュアは控えた方がいいでしょう。
爪水虫が悪化するスピードが速くなってしまいますし、爪水虫治療の妨げになります。
爪水虫を治療する方法
爪水虫(爪白癬)を治療する方法はいくつかありますが、最も有効で確実なのはやはり病院に行くことです。
水虫は皮膚病の一種なので、水虫の治療も爪水虫の治療も皮膚科で行います。
皮膚科を受診して爪のサンプルを採取し、そこに白癬菌の存在が確認出来ればお薬を処方してくれます。
爪が変色したり変形するといっても、必ずしも爪水虫だというわけではなく、爪水虫ではないパターンも多いのでしっかりと白癬菌の存在を確認した後でないとお薬は処方されません。
爪水虫の治療としては意外かもしれませんが、一般的には「飲み薬」で治します。
ですが、肝臓などに負担をかけたりすることもあり、最近では塗り薬で治すことも増えてきました。
このような作用の強い爪水虫の薬は薬局では購入できないので、手に入れるには皮膚科の受診が必須となっています。
どのような治療法にするかは、皮膚科の医師の方と相談して決めましょう。
病院以外の治療法としては、ティーツリーオイルや竹酢液を使ったものや、薬局で売っている水虫薬「エフゲン」を使用する方法もあります。
効果は病院で処方される医薬品に劣るものの、もし病院に絶対行きたくないということであれば試してみるのもいいでしょう。
詳しいやり方は下記の記事を参考にしてみてください。
また、爪水虫ではないのに足の爪が変色していたり変形していることもあります。
例えばペディキュアを塗って、除光液で落として、またペディキュアを塗って…を繰り返すと、爪の表面にダメージが蓄積してしまいます。
その結果、爪表面が変色したり、ガサガサになったり、デコボコになってしまうことも。
その場合は、いくら爪水虫の治療をしても足の爪がキレイになることはありません。
ペディキュア以外にも、加齢や爪の乾燥、栄養不足、さまざまな原因で爪はボロボロになりますが、そんな汚くなった爪をケアするのにオススメなのがクリアネイルショットαという商品です。
爪の乾燥を防ぐ保湿のためのネイルオイルはたくさん発売されていますが、そういったオイルを使っても爪は綺麗になりません。
クリアネイルショットαにはティーツリーオイルや竹酢液、保湿成分のスクワランやアボカドオイル、健康な爪の成長を促すポリアミンなどが含まれています。
足の爪に毎日塗り続ければ、ダメージを受け続けた足の爪を綺麗にしてくれるでしょう。
詳しくはクリアネイルショットαの公式サイトを確認してみてください。
爪水虫とペディキュアの関係まとめ
もし水虫になっているとしたら、ペディキュアはあまりオススメしません。
爪水虫発症のリスクを上げる要因になってしまうからです。
もしどうしてもペディキュアをやりたいというのならば、ちゃんと毎日爪を清潔に保つことを心がけましょう。
何日もペディキュアを塗ったまま、なんてことはないようにしたいですね。
そうすれば、白癬菌が爪に侵入するのを防ぐことが出来るでしょう。
水虫の治療を並行して行うのも大切です。
爪水虫の治療とは違い、水虫であればドラッグストアで売っている水虫薬でも完治させることができます。
また、すでに爪水虫になっているとしたら、ますますペディキュアはしない方がいいでしょう。
爪の表面が変色していたら、それをカバーするためにペディキュアを使いたくなるかもしれませんが…爪水虫の症状が悪化してしまうかもしれません。
ペディキュアは爪水虫をキチンと治療した後に楽しみましょう。