爪水虫の治し方

爪水虫(爪白癬)の5つの種類

爪水虫(爪白癬)には5つの種類がある!

日本では爪水虫は爪水虫で、その分類はありません。

ですが、イギリス皮膚科学会では爪に真菌が入り込んで発生する病変=爪真菌症を5種類に分類しています。

5種類の爪真菌症の名称は下記になります。

  • 遠位側縁爪甲下爪真菌症( Distal and lateral subungual onychomycosis :DLSO)
  • 表在性白色爪真菌症(Superficial white onychomycosis:SWO)
  • 近位爪甲下爪真菌症(Proximalsubungual onychomycosis:PSO)
  • 全異栄養性爪真菌症(Total dystrophic onychomycosis:TDO)
  • カンジダ性爪真菌症(Candidial onychomycosis)

国際的には爪白癬は5種に分類されているんですね。

 

・・・難しい漢字の羅列とわけのわからない英語、見ているだけで頭が痛くなりますが、この5種類の爪水虫をわかりやすく説明します。

5種類の爪水虫の特徴

まずDLSOとSWOとPSOの3種類ですが、これは”爪水虫がどのように発症したか”によって分類されます。

爪水虫は、まず足が水虫になって、それを放置しておくことで白癬菌が爪にまで侵入して発症します。足に繁殖した白癬菌がどのように爪に侵入するのか?その経路により、3つに分類されるのです。

まず、DLSOですが爪の先端側面から白癬菌が侵入していき、爪水虫が発症します。DLSOが症例が一番多く、爪水虫の9割以上がこれに当てはまるといわれています。

SWOは爪の側面ではなく表面の傷などから白癬菌が侵入してしまう爪水虫で、症例としてはとても珍しいタイプの爪水虫です。

PSOは爪の側面や先端ではなく、爪の根元の方から白癬菌が侵食するタイプの爪水虫。これもとても珍しいです。

 

次にTDOですが、これは先ほど紹介した爪水虫が進行した状態を指します。白癬菌がどこから侵入しようとも、最終的には爪のすべてが白濁してボロボロになってしまいます。爪のすべてが白癬菌に侵された爪水虫がTDO(全異栄養性爪真菌症)と呼ばれるのです。

 

私の足の指の場合、小指が進行した爪水虫であるTDOに分類されるでしょう。薬指は側面が白く白濁しているので、DLSOではないでしょうか。

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仲間外れのカンジダ性爪真菌症

この5種類の爪真菌症の中で、仲間外れがひとつだけあります。

それがカンジダ性爪真菌症です。

ほかの4種類の爪水虫は「白癬菌」が原因ですが、カンジダ性爪真菌症は、その名前の通り「カンジダ真菌」が原因の爪水虫です。

その症状も白癬菌が原因の爪水虫にとてもよく似ているので、正確に判別するには皮膚科に行き、爪のサンプルを採取して判断するしかありません。

カンジダ真菌と白癬菌では、効く薬が違います。ずっと爪白癬の治療をしてきたのにまったく治らないので、改めて調べてみたらカンジダ性爪真菌症だった・・・そんな可能性もゼロではありません。

 

もしずっと水虫の薬を使ってもまったく効果が表れなかった場合は、それは爪水虫ではなくカンジダ性爪真菌症かもしれません。判断するには検体を採取して調べてもらう必要があるので、恥ずかしがらずに皮膚科の受診をしてみましょう。

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